オタ福の語り部屋

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高齢で好発の慢性腎臓病(CKD)

今回は『慢性腎臓病』について説明する。

慢性腎臓病は腎機能が著しく低下し、末期の腎不全から尿毒症へと進行していく、不可逆性の疾患である。

病態や症状、治療法を説明するにあたり、腎臓の正常機能を知っておく必要がある。図解を中心に腎臓機能を説明した回を設けたので、本回を読む前に参考にされたい。

『腎臓の生理学』

 

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【目次】

 

【概要】慢性腎臓病(CKD)ってどんな病気?

CKDの定義とその他の用語の説明

慢性腎臓病(CKD)において『慢性腎臓病とはこれだ』といった一方向からの定義付けは難しい。

慢性腎臓病は腎臓に慢性的な病変が存在し、その進行が腎機能の持続的な低下を引き起こす病態である。つまり、“何らかの病変”がずっとあり、その病変が腎臓の機能を低下させ、その結果が悪い方向へと働く疾患を考えて良いだろう。

言葉の定義付けは非常に難しいものである。

皆がよく耳にする腎臓の病態を示す言葉を簡単に説明しておく。

腎不全

腎機能の低下により高窒素血症、あるいは尿毒症を呈して状態で、腎臓の機能的障害だけを表現する言葉である。慢性腎不全は疾患名にはならない。

腎機能不全

腎不全と似ているが、腎機能の低下(高窒素血症)を示す言葉で、尿毒症などの症状は出ていない

高窒素血症

糸球体濾過量の低下により、血液中のBUNあるいはCre濃度またはその双方が上昇していることをさす。

尿毒症

詳しくは後述するが、尿毒症とは高窒素血症が長引いた結果、老廃物や電解質異常、そのほかの代謝産物が蓄積し、全身性の中毒性症状を呈したものである。

 

CKDの病期分類

CKDの病期分類では進行の程度に合わせ、4つのステージで分類されている。

腎臓という臓器は代償性機構というものを備えている。

代償性機構とは

腎機能が低下し始めたCKD初期において働く機構で、糸球体での濾過量が低下した際、残った正常の糸球体を失った糸球体の分まで頑張らせることで腎機能の低下を最小限に抑えようとするものである。

具体的には10個のネフロンで濾過していたとする。

ある日、ネフロンの4個が障害されてしまったなら、残りの6個のネフロンで10個分の仕事量をするということだ。

 

 では、『どのようにして、失った分の腎機能を補うのだろうか?』

フィルター機能として働くネフロンにとって、濾過量をあげるためにはどうしたらいいだろうか?

方法としては主に2つある。

【濾過量を上げる方法】

①糸球体を肥大させて、濾過面積を増やす

②濾過する圧力を上げる

 

 

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単純に考えると意外にもしっくりくる。確かに濾過量を上げるなら、一個一個の糸球体の面積を増やす。そして、フィルターにかける圧力を高める。機序としては妥当だろう。

だが、 代償性機構は想像通り、長くは持たない。

①肥大と②高血圧による伸長ストレスによって、いずれは血管内皮細胞は傷害を受け、糸球体は破壊される。

その結果、蛋白尿が出てくる。蛋白尿は尿細管間質の繊維化を招くCKDの増悪因子かつ、早期診断の手がかりになるので見逃せない。

ちなみに糸球体の肥大と高血圧は前回説明したRAASで出てくるアンジオテンシンというものが関与している。『RAASの役割』はこちら

 

病期分類の表(SDMAも記載!!)

病期分類の表である。この表は『IRISによる犬と猫のCKD病期分類』と言われている。

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CKDはいかに早く発見し、病態の進行を防ぐかが重要になる病気である。

そのため、症状が出ていないステージⅠでの早期発見が重要になる。

 

【原因】CKDになるまでの流れ

CKDとは慢性的な腎臓疾患によって、腎機能が持続的に低下したことで起こる病態のことを指す。慢性的な腎疾患について説明した後、腎機能が低下していく原因について話していこうと思う。

CKDに繋がる腎疾患とは

正直言って、原因はめちゃくちゃある。とりあえず、どれくらいあるかザッと挙げてみる(笑)

CKDに繋がる腎疾患

糸球体腎炎

・腎アミロイド症

間質性腎炎

腎盂腎炎

・腎結石

レプトスピラ

・多発性嚢胞腎

高カルシウム血症

腎虚

・腫瘍

まだまだある。つまり、冒頭でも話したが、『CKDはこれによって起こる』というものはなく、腎臓の疾患が続くことでCKDになるということだけわかってもらえれば良い。

犬・猫で多い代表的な疾患を1つずつ挙げることにする。

 

犬で多い糸球体腎炎

感染症や自己抗体、腫瘍などが原因で産生された免疫複合体が糸球体の基底膜やメザンギウム細胞に沈着し、補体反応によって組織傷害を引き起こす疾患である。

簡単にいうと、糸球体が破壊されてしまう疾患だ。 

糸球体が破壊されると、濾過機能が著しく低下するのは自明である。

その結果、蛋白尿が見られるようになる。

 この尿中にでる蛋白が悪さをする。

 尿中にでた蛋白は尿細管細胞において、IL-6やTGF-βなどのサイトカインを誘発し、炎症、線維化へと進行させる。

・IL-6:T細胞性リンパ球やマクロファージを誘発し、炎症の原因を作る

・TGF-β:コラーゲンなどの結合線維を合成し、線維化を促進する

尿細管がこれらの因子によって、線維化してしまうと、腎機能の著しい低下を招くことになる。

というわけで、

蛋白尿は初期のCKDを診断する上で非常に重要であるため、尿検査は欠かせないのだ。

 

猫で多い尿細管間質性疾患

この病気の原因を明らかにすることは難しい。

猫は何かと尿細管間質がやられやすい。人間がストレスを感じるとお腹が痛くなると同様に、猫では腎臓が痛くなるのだ。そんな具合で考えてもらえれば良い。

問題なのは、糸球体が傷害されにくいということだ。

糸球体が傷害を受けないということは先ほどの犬で説明した蛋白尿の出現がないのだ。

これにより、早期発見が遅れ、猫ではCKDが進行してから診断がつくことが多い。

この疾患の初期症状として主におしっこの濃縮能が低下するという病態が目立つ。

そのため、たくさんおしっこをして、たくさん水を飲むようになる(多飲多尿のが特徴だ。

 

腎機能低下を進行させる線維化とは?

線維化とは正常な細胞が何らかの原因で傷害を受けると、コラーゲンなどの膠原線維に置き換わってしまうことで、正常な働きができなくなることである。

糸球体腎炎のところでお話ししたが蛋白尿があると蛋白が尿細管を刺激し、IL-6TGF-βを誘導してくる。これら2つは線維化を行う。

TGF-βによって、尿細管に細胞外基質が沈着し、線維化が起こる。

TGF-βはアンジオテンシンによって活性化されるので『代償性機構』と相乗効果で線維化が進むと考えられるでしょう。

 

【症状】 鍵は『腎臓の生理学』だ!

ここでは、前回の『腎臓の生理学』を読んでから、進んで欲しい。

症期の進行に説明していく。

①臨床症状がない

はぁ?っと思われた方もいるかもしれない。が、事実なのだ。

実際、【病期分類の表】で示したステージⅠやⅡの初期では初期のCKDでは代償性機構が働いているため顕著な腎機能低下は見られない。

それゆえに症状も出ないというわけだ。

 

②多飲多尿

前回の『水分量の調節』の項を見て欲しい。

腎臓では尿中の水を再吸収して、尿をより濃縮する役割がある。 CKDではこの機能が破綻し、尿の濃縮能が激烈に低下する。

そのため、

『おしっこをたくさんする→脱水→水をたくさん飲む→おしっこをたくさんする』

のサイクルを繰り替えす。

問題は脱水だ。

CKDになっている腎臓はかなり弱っていると考えて欲しい。

腎臓に必要な血液量は心拍出量の約20%であり、かなり血液を“喰う”

元々、それほど血液が必要な腎臓でかつ、CKDにより弱っている…

ここに脱水が加わって、十分な血液量を確保できないとますますCKDを高める要因になる。

脱水を避けるためにも、常に水が飲める状態にしておかなければならない

 

③腎性貧血

前回の『エリスロポエチンの産生』の項を見て欲しい。

腎臓ではエリスロポエチンを産生・分泌している。エリスロポエチンは造血幹細胞を刺激し、赤血球の産生を指示する

CKDの場合、産生・分泌細胞がある腎臓間質が線維化を起こすため、産生できなくなる。よって、赤血球を作る指示が出せなくなり、貧血になる。

これは『正球性・正色素性貧血』『非再生性貧血』と言われるタイプの貧血だ。

また、後述の尿毒症の原因となる尿毒素は赤血球の寿命を短縮するので、なおさら貧血が助長されてしまう。

④尿毒症

尿毒症は腎臓の機能が破綻した時に起こるCKDの続発疾患である。主にステージⅢ以降で見られる続発疾患だ。

『腎臓の生理学』をほぼ全部使って理解しなければならない。

尿毒症は高窒素血症が進行すると、老廃物や代謝産物の蓄積電解質の異常などの結果から、中毒性の症状を示すようになる疾患である。

正直なところここまで進行していればかなり重篤であるため、早急に血液透析を開始する必要があるだろう。

 

尿毒症によって現れる主な中毒症状

・中枢神経症状:痙攣、振戦、昏睡(←フェノールによる)

・消化器症状:口臭、食欲不振、嘔吐、下痢、消化管潰瘍

・異常呼吸

・血液障害:貧血、血小板機能低下(グアニジンコハク酸による)

である。

これらは尿毒素の蓄積によって起こるとされている。

尿毒素とは大半が蛋白代謝産物であり、そのほかには上記のフェノールやグアニジンコハク酸などがある。

 

⑤腎性二次性上皮小体機能亢進症

これに関しては前回でいうところの『Caの再吸収とPの排泄』『ビタミンD3の活性化』 を参考にして欲しい。

腎臓ではCaの再吸収、Pの排泄、ビタミンD3の活性化を行なっている。

腎機能が破綻すると、

・Caは尿中に出て行く

・Pは血中に溜まっていく→FGF-23の上昇→ビタミンD3の減少を促進

・ビタミンD3は活性化されない→Caの腎臓や腸管での吸収不全、骨へのCa沈着不全

が起こる。

 

こうなる、何がダメなのか?

血中Ca濃度は低下し、血中P濃度は上昇する。

すると、その濃度勾配を感知した上皮小体が頑張って、もっとPTHを分泌し始める。

腎臓のせいで、血中Ca濃度が二次的に低下し、上皮小体の機能が亢進する。

これが『腎性二次性上皮小体機能亢進症』である。

 

問題はここからである。

PTHが大量に分泌されると。骨にあるCaを血液中に引っ張ってくるため、破骨細胞性骨吸収が進み、スカスカになった骨には線維性結合組織に置き換えられる。

つまり、カチカチの骨がスカスカになって、ブヨブヨになる(笑)

全部、オノマトペで説明できちゃった(笑)

まぁ、でも確かにこういうことだ。

特に上顎の骨がブヨブヨになるため、海外では『ラバージョー(ゴムの顎)』なんて呼ばれていたりする。咀嚼(そしゃく)がうまくできなくなったり、口を閉じれなくなったりと不便が多い。

ここまでくるCKDはかなり進行したステージにあると予想される。

 

 

【症状】病期ごとにまとめた図 

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【診断】2方向から診断の光を当てる

CKDの診断は

『腎機能(主にGFR)が低下していること』

『腎臓が線維化などの障害を受けていること』

この2つをメインに診断していく。

そして、『IRISの病期分類』によって病期を決定していくことになるだろう。

もうかなりの分量書いてきて、説明もしてきているので、分かりきっているところスタタっと書いてく。

血液検査 ここまで読んでたら、もうヨユー 

一般血液検査

もう話した。詳しくは『腎性貧血』

正球性・正色素性貧血、非再生性貧血を示す。

 

腎機能検査(BUN、Cre)

初期には代償性機構が働くため上がらない

ステージⅢ以降で上昇してくる。

上がる理由は『腎臓の生理学(老廃物の排泄)』

一般的に、

・Creは糸球体濾過率が60%以下にまで低下すると上昇する。

・BUNは糸球体濾過率が25%以下にまで低下すると上昇する

と言われている。

つまり、Creの方が病期の進行具合では早く上昇する。

また、Creの増減は腎臓以外であまり影響を受けない。

一方で、BUNは腎臓以外でも影響を受けやすい。

 

最近出て新しい血液検査(SDMA)←これは熱い!!

SDMAとは対称性ジメチルアルギニンの略である。

早期のCKDでも検出することができる画期的な検査法である。

最近ではIRISのCKD病期分類の項目にも追加された。

特徴

①GFR(糸球体濾過率)を評価する優れたマーカー

②Creよりも早期に上昇するため、早期診断に繋がる

③Creは筋肉量が影響するのに対し、SDMAは腎臓に特異的

 

産生・排泄の機序

SDMASDMAはアルギニンがメチル化を受け、モノメチルアルギニンになったものが蛋白分解によって循環血液中に放出されたもので、ほとんどが腎臓で排泄される。

 

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そのほかの血液検査

低Ca、高Pは既出

『腎性二次性上皮小体機能亢進症』

 

低K(カリウム)血症

CKDの猫でよく見られる。

理由として

・筋肉量が低下する

・尿中カリウムの再吸収ができていない

などが挙げられる。

重度の低K血症になった猫は“首がうなだれる”といった症状を示す。

これは骨格筋の収縮に必要なKが確保できていないためである。

カリウムの役割に関しては→『腎臓の生理学(電解質の調節)』

 

アルブミン血症

アルブミンとは血液中に含まれている蛋白の1つだ。

主な原因としては脱水である。

脱水で水分が減るので、血液に溶けているアルブミンが相対的に濃く数値がされてしまう。

脱水の原因→『多飲多尿』

 

【尿検査】

尿比重

尿比重とは尿をどれくらい濃縮できているかをみている。

特徴としてはCreの上昇よりも早くにCKDの診断ができることだ。

 

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CKDでは尿細管の線維化やレニンの分泌不全などで、尿濃縮能が著しく低下している。

 

尿蛋白

糸球体、尿細管の傷害を反映している。

蛋白尿があれば、それだけでCKDの診断がつく

後述のUPCという検査法によって証明する。

蛋白尿が出る原因は→『糸球体腎炎』

 

UPC(尿中蛋白/Cre値):蛋白尿を証明するには

尿中蛋白/クレアチニン値の数字で評価基準を設けている。

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【治療法】IRISを参考に書いてみた


IRISとは

IRISとは小動物の腎臓病に対する科学的理解を深めるために設立された団体で、CKDの治療法はここでの考えを参考に世界中の教科書は書かれている。

IRISのホームページに掲載されている治療法は→こちら

CKDの病期分類で有名なIRISのホームページでは病期ステージごとで

・脱水

・高血圧

・蛋白尿

・リン摂取制限

代謝性アシドーシス

・その他

について行うべき治療法を説明している。

それぞれのステージごとに書いてると分量がえらいことになっちゃうので、それぞれの症状+その他の大切そうな症状でどのような治療をしていくかを書いていくことにする。

 

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①脱水

・BUNが安定している場合は乳酸リンゲルを皮下点滴する

・BUNが上昇している場合は乳酸リンゲルを静脈点滴する

常に自由に水が飲めるようにしておく

脱水は腎臓病を悪化させるため、どうしても防ぎたい。

 

②高血圧

IRISのホームページでは

収縮期血圧160mmHg以下あるいは心臓や中枢神経、網膜など腎臓以外に害が出ないように維持したい』と書いてある。

ほんでもって120mmHg以下で、頻脈とかが無いように注意すべし』とも書いている。

血圧をモニタリングしながら、これらのバランスをとっていく。

高血圧が確認された場合

Step1:低Na食療法

低Na食療法で高血圧が改善される証拠は無い。そのため、高血圧が改善されない場合は徐々に薬理療法に変更していく。

Step2:標準用量のACE阻害薬を使用する

ACE阻害薬の説明は割愛させて欲しい。

簡単に言えば、利尿剤だ。アンジオテンシン変換酵素(ACE)を邪魔して、利尿作用を高め、血液量を減らしたり、血管拡張したりして血圧を下げる。

RAASに関連する話だ。←『腎臓の生理学』を復習してくれ

Step3:標準用量の2倍の用量でACE阻害薬を投与する
Step4:ACE阻害薬+Caチャネル阻害薬(アムロジピン

アムロジピン(ノルバスク®️、アムロジン®️)

腎臓の尿細管でNaを再吸収する際にNaとCaを交換して再吸収する回路をブロックして、Naの再吸収を防ぐといったものである。

Step5:ACE阻害薬+Caチャネル阻害薬+アンジオテンシンⅡ受容体ブロッカー(テルミサルタン)and/orヒドララジン

テルミサルタン(ミカルディス錠®️)

アンジオテンシンⅡと競合的に拮抗して、受容体との結合を防ぐ薬。

つまり、血圧をあげるアンジオテンシⅡを邪魔して仕事をさせないための薬だ。

ヒドララジン(アプレゾリン®️)

ヒドララジンは血管を拡張させて、血圧を下げる薬である。

 

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③ 蛋白尿

目標としてはUPCを蛋白尿をボーダーラインである0.2~0.5で管理することである。

基本的にはACE阻害薬低タンパク食である。

加えてARBアンジオテンシンⅡ受容体ブロッカー)を加えても良い。

また、免疫複合体沈着性糸球体腎炎などでは免疫抑制剤を使用する。

低タンパク食の療法食はカロリー確保のため、どうしても高脂肪食になる。

高脂肪食は膵炎のリスクを高めるので、そこも注意が必要だ。

 

④リン摂取制限

基本的には低リン食で管理するが、どうしてもCa × P < 70mg/gLを維持できない場合はリン吸着剤を使用する

リン吸着剤の簡単な特徴

・アルミニウム製剤:安価だが、アルミニウム中毒の恐れ

・炭酸カルシウム製剤:安価だが、高Ca血症の恐れ

・炭酸ランタン:高価だが、吸着率がいい

鉄製剤:高価、吸着率は最高だが、高用量で下痢になる←最近の主流

 

代謝性アシドーシス

腎機能低下によるHCO3-の減少が原因

重炭酸ナトリウムを点滴することで是正する。が、過度の重炭酸ナトリウムは低カリウム血症を招くので、モニタリングしつつクエン酸カリウムを添加する。

 

⑥その他

腎性貧血

エリスロポエチン製剤鉄製剤を添加することで対応する。

 

尿毒症

できることは少ない。

腎移植血液透析などもあるが、動物では現実的ではないだろう。

あとは姑息的にリン酸吸着剤などを投与するぐらいだ。

 

【さいごに】

今回は慢性腎臓病を説明した。

読んでもらってわかるように、半端ない量だ。(笑)

笑い事ではないが、それほど複雑で難しい病気であることは間違いない。

かなりしっかりした内容になっているので、これを元に勉強して頂けたらと思う。